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-<避雷針>-

いなずま
今年の夏も暑い日が続いています。
この時期恒例となってしまったゲリラ豪雨も各地で起こっています。
もの凄い雨と共にやってくる雷。
稲光が目を引く一方で落雷したときの人や建物などへの被害が心配されます。
今回は、そんな雷から私たちを守ってくれる存在"避雷針"についてのお話です。

雷針と言えば学校の屋上に立っていて、「グランドで遊んでいる子供たちに雷が落ちないようにしている」という話を耳にしたこともあるでしょう。しかし避雷針の本来の目的はその字の通り、雷を「避ける」ことであって、「引き寄せる」ことではないのです。
■まずは雷の仕組みから・・・
雲の帯電
上昇気流によって、雲を構成している水蒸気などの粒子同士が、衝突・摩擦し帯電します。
そして雲の下方は-に、上方は-に分極して雷雲になると考えられています。
下方がマイナス電気を帯びた雲に 地上のプラス電気が引き寄せられて、雲との電位差が大きくなります(=電圧が高くなる)。
そして雲と地上の電圧が限界を超えると、「絶縁破壊」という現象が起こり大規模な放電が起こります。この放電が雷なのです。
 
■避雷針の仕組みはどうなっているのでしょう?
避雷針の材質は銅にクロムメッキ、金メッキを施したもの、ステンレス製、アルミ製と様々ですが、その形状は一様に先端が尖っています。実はこの尖った先端が落雷を避けるのに大きな役割を果たしています
  先端が広い場合
先端の面積が広い場合、そこへたくさんのプラス電気がたまり、雲との電位差が大きくなり放電が起こりやすくなります。
先端が細い場合  
先端面積が小さい(尖っている)とプラス電気がたまる前に、空気中のマイナス電気と中和され、電位差も大きくならず放電も起こりにくくなるのです。
 
  この様に避雷針自体は落雷しにくい形状をしており、万が一落雷した際も右図の様に電流を逃がし、建物を守る仕組みになっています。
しかし一方で避雷針は、建物の屋上など高い場所に設置されています。この高い場所は雷雲から近く、落雷しやすい場所となるため、雷を引き寄せているという状況にもなります。
つまり避雷針は「雷を避けながら、引き寄せる」という両方の性質を持ったものなのです。
避雷針の構造

ちなみに屋外にいる時に雷が発生したら、建物や車の中に避難するのが最も良いようです。野原や草原で木の下にどうしても避難する場合は、木の幹や枝から4m以上離れ、なおかつ木の頂上から45度以内の場所に低い姿勢でいるのが良いといわれています。
保護角度

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